第3章 監禁生活の始まり
「祖父はそういった人間なんだ。自分の思いのままにならないことはどんな手を使ってでも従わせる。僕はそんな祖父のおもちゃのひとつに過ぎないんだ。」
「……。」
黒崎の話に顔を俯く紗耶
「でも安心して、君は必ず僕が守るから。だから君も僕のそばから離れないで。」
黒崎は紗耶を抱きしめ、必死に言う
「…お腹空いたよね?雇っているシェフに作ってもらったんだ。とても美味しいよ?ほら」
テーブルには豪華な朝食が並べられていた
黒崎は紗耶を抱え椅子へ座らせる
「はーい、あーん。」
紗耶は固く口を閉ざす
「シェフが作ったものだから何も怪しいものは入ってないよ?ほーら、口開けて?」
「お腹すいてません…」
「でも君、何も食べてないだろ?ほーらあーん…」
「………。」
「ねぇ…ずっと強がるつもり?ただでさへ細い君がこれ以上細くなって苦しい思いをするところなんて見たくないんだ」
今きも泣きそうな顔をする紗耶は椅子に座りうなだれている
「だから今すぐ食べないと…犯すよ?」
先程まで優しい眼差しで話していた黒崎の目はギョッと見開き、声色も低くなる
「っ…!た、食べますから…」
「んふふ、本当にいい子だよ。はい、あーん」
黒崎が差し出すスプーンに乗ったリゾットを小さな口に入れる
「いっぱい食べて、またいっぱい運動しようね?」
こうして監禁生活は幕を開けた