第98章 *40度の熱*〜黄瀬涼太〜
それからしばらくして、
香奈「ん…」
という声と欠伸が聞こえた。
香奈っちが起きたみたいだ。
香奈「あ、涼太君…。私寝てた?起こしても大丈夫だったのに…ごめんね。」
黄「謝らなくていいッスよ。むしろ、少し楽になったっぽくて安心したッス。」
あまり息苦しかったら、寝ていても起きてしまって、なかなか寝れなくなる時がある。
でも、少し良くなったようで安心した。
香奈「そうだね。涼太君のおかげだよ。」
黄「そうッスか?俺、途中から練習試合行ってたけど…」
香奈「看病っていうのも一理あるけど…違うの。私、いつも涼太君の笑顔に元気もらってるんだよ?…だから、ありがと。」
そう言って微笑む香奈っちは、すごく可愛いくて。
本当、香奈っちが彼女で良かったと思った。
香奈「そうだ、涼太君、練習試合どうだった?」
黄「約束通り、勝ったッスよ!」
香奈「そっか。…ふふ、いい笑顔。」
俺の笑顔で、香奈っちも笑顔になってくれる。
それが、何よりも嬉しかった。