第97章 *君知識*〜笠松幸男〜
香奈「その…ごめんなさい…」
笠「え…?」
香奈「やっぱり、いきなり好きなんて言われても分かりませんよね…」
確かによく分からないって思ってた。
でも、同時に、それがなんだかもう少しで気づけそうだった。
香奈「返事、しなくていいですから。あんまり深く考えないでください。」
何で無理して笑うんだよ。
俺は…
笠「俺…遠野が好きだ…////」
そんな顔じゃなくて、もっと嬉しそうな笑顔が好きになったんだよ。
香奈「へ…?」
笠「だ、だから、不純な理由で話しかけたのに優しくしてくれたところとか、笑ってる顔とか…前から見てたわけじゃねーけど、好きなんだよ!////」
それを言い切った後、すげー恥ずい事言ったな…と後悔した。
でも…それでも、
香奈「ふふっ…ありがとう、笠松君。」
遠野がその笑顔を見せてくれたから、言ってよかったかな、と思えた。
*君知識*
まだ、何も知らない。
だからこれから、
もっと色んな君を知っていきたい。