第67章 *放課後お泊まり*〜日向順平〜
香奈「お邪魔しまーす」
日「…」
俺、日向順平は、早くも許可したことを後悔してます。
よく考えたら…
部屋もリビングも整理してねえ‼︎
香奈「日向の部屋〜♪日向の部屋〜♪」
日「あ、おい待て!まだ入…『ガチャッ』
リビングの方がまだマシだ、と思い引き止めるが、時既に遅し。
香奈「わー、フィギュアばっか!すっごー!」
部屋の中を見回して、はしゃぎ始める香奈。
この時ほど、もうどうにでもなれ、と思ったことはないだろう。
香奈「あー、なんか眠いー…」
日「まだ夕方だろ。」
香奈「そだね…。ま、寝るのは夜にするよ。」
香奈は鞄をその辺にポン、と置き、リビング行こ、と言った。
俺も部屋ですることはないから、香奈と共に部屋を出た。
…しばらくして、夜。
本格的に眠くなってきたらしく、香奈は俺のベッドで寝転がっていた。
日「つーか、よく考えたら、何でいきなり泊まりに来たんだ?」
香奈「ん?あー…うち、今日親もお姉ちゃんもいなくってさー。料理作れないから、日向の家で食べようと思って。」
親がいない、か。
それは俺もだけどな。
よく考えれば二人きり、という状況に、内心緊張する俺。
香奈「ね、日向。」
と、そんな俺に香奈が話しかけてきた。
日「何だ?」
香奈「…二人きり、だね////」
香奈の口から、いきなり出た言葉。
それは俺の思ってた事と全く同じで、一瞬心を読まれたかと思った。
日「…そうだな。」
香奈「ねぇ…一つだけ、お願い聞いてくれる?」
さっきまで俺のベッドに寝転がっていた香奈は、ベッドから降り、俺と向き合った。
日「俺に出来ることならいいけど…何がしてほしいんだ?」
香奈「あのね、
…キスしてほしいの////」