第67章 *放課後お泊まり*〜日向順平〜
突然の言葉に、俺は呆然とする。
今のが聞き間違いじゃなければ、こいつは、俺にキスしてほしいと言った。
恋人でも何でもない俺に。
日「…は?まさか、本気なわけ…」
香奈「本気だよ?私。」
…あり得ない。
けど、確かに香奈は本気だと言った。
日「…どうしたんだよ、突然。」
香奈「そっか。日向からすれば突然だよね。でも、私…
ずっと前から、日向が好きだったの。
だから、日向が私の事好きなら、キスして。」
ヤバい。
今、人生最大級に嬉しいかもしれねー。
今になってやっと気づいた。
…俺も、香奈の事好きだ。
香奈「…日向?」
日「っ////」
綺麗な瞳、さらさらの髪。
さっきのが精一杯の告白だったのか、顔を真っ赤にし、目には涙さえ溜まっている。
どれをとっても、綺麗、の一言しか言えなかった。
香奈「ごめん、やっぱりダメだよね…」
と、見つめていたその顔がしゅんと落ち込む。
違う、俺はそんな顔させたいんじゃなくて…
香奈「ひゅう…んっ…」
涙が零れる前に、俺は香奈に気持ちを伝えた。
柔らかい感触が唇に広がった後、優しく離す。
キスの後のその顔は、さっきの顔より綺麗で、可愛かった。
香奈「日向っ…////」
そうだ。
俺が一番見たかったのは…その顔だ。
日「香奈、好きだ。」
香奈「…私も////」
香奈を抱きしめれば、香奈もそれに応えてくれた。
*放課後お泊まり*
唐突に始まったそれは、
俺たちの関係を変えた。
また明日、朝一番に君の顔を見よう。