第44章 *贈る相手は*〜花宮真〜 kyoko様リクエスト
まこちゃんはどういう子がタイプなのかなー、とか考えてたら、包みをひょいと取られてしまった。
「わ!?ちょ、返し…」
「俺が食ってやるよ。」
「えっ!?」
取り返そうとするけど、乱暴に包みを開けられ、全部のチョコを食べられた。
「…ま、まこちゃん…」
「んだよ。…あ?手紙?」
まぁ、まこちゃんにあげる予定だったからいいんだけど…
ちゃんと渡したかった…
「…」
包みの外にテープで貼り付けた手紙を、まこちゃんはまじまじと見つめる。
確か、『ずっと前から好きでした。付き合ってください。』だったかな?
「まこちゃんガン見しすぎー。」
「…誰にやる予定だったんだよ?」
今更聞きますか、それ。
「もうまこちゃんが食べちゃったじゃーん。責任とってよねー」
どうせまこちゃんに食べられる予定だったんだけど、ケラケラとからかってみる。
「…何が悪いんだよ。」
「えー、何って…きゃっ!」
明らかに不機嫌そうな顔をするまこちゃんを不思議に思っていると、突然ベンチに押し倒される。
手首を押さえつけられてて、身動きが取れない。
「やっ…まこちゃん!?おかしいよ、ねぇ…」
やっぱり、今日のまこちゃん変だ。
急に切なそうな顔したり、不機嫌そうな態度とったり。
どうして…?
「好きなやつの本命チョコ奪って…何が悪いんだよ。」