第5章 会長の責任*跡部
○○「いや…あの…ちょっと…」
目を反らせながらおろおろした様子で私は答えた。
でも、そんな煮え切らない態度の私が気に入らなかったのか…いつもの椅子にドカっと腰を降ろす。
そして、こちらを見ながら自分の膝の上を指差す。
跡部「…こい。」
○○「…へ?」
跡部「………仕事の量を倍にしてもいいのか?」
○○「ごめんなさい!行きますから!」
私がそう言うと景吾さんは満足そうに妖艶に笑った。
私は景吾さんの座っている椅子に近づく。
だけど…いざ近くに来たら…どうしていいのか…。
跡部「…ったく。」
○○「えっ!?きゃっ!」
急に、私の手首に痛みが走ったと思ったらそのまま引っ張られ、強制的に景吾さんの膝に座る形になった。
跡部「…で、ニヤニヤしながら天井見て、何考えてたんだ?大人しく吐け」
景吾さんの声のトーンが低くなる。
そう言うと、景吾さんは私にキスをした。
(ダメだ…恥ずかしい…!)
そう思って顔を背けても顎を掴まれ、また元に戻されてしまう。
○○「んっ…あ、はぁ…」
景吾さんの舌が口内に進入してくる。
私は思わず自分でも聞いたことないような甘い声が漏れていた。
恥ずかしくて、顔が沸騰するくらい熱い…!
○○「やぁ、やめて…ください…。」
必死に逃れようと景吾さんの胸を押し退けようとした。
でも、それは、男の人。
ビクともしない。
跡部「お前が何を考えていたか、吐けばやめてやる。」
○○「ほ、本当…ですか…?」
跡部「俺様は嘘はつかねぇ。言え。」
その迫力に負けて、私は話すことにした。