第1章 好きだから…*越前
春も近づき暖かくなってきた中学3年の今日。
私はもうすぐ付き合って1年の彼氏、越前リョーマくんと一緒にいた。
リョーマくんがテニス部の部長になってからというものお互いのすれ違いが多く、なかなか会うことも困難になってきた。
だから、たまたま休みが合ったこの日は特別。
…なのに…。
○○「は…くしゅん!」
この特別な日に風邪を引いてしまった…。
越前「ちょっと、大丈夫?」
○○「ごめんね…せっかくのお休みなのに…は、くしゅん!」
本当…タイミング悪すぎるよ…。
越前「熱は?」
○○「ない……っ!!」
そう言って起き上がろうとした時、リョーマくんが、自分のおでこと私のおでこをくっつけてきた。
越前「…うん、熱はないみたいだね。」
○○「…だから!そう言ってるじゃ…は、くしゅん!」
越前「…ハァ、とりあえず、今日のデートはなし。…おとなしく寝てること。」
そう言うとリョーマくんは私の頭を優しく撫でた。
私は顔を赤くしながら小さく笑う。
するとリョーマくんは突然口を押さえて下を向いた。
○○「…ん?リョーマくん?どうかした?」
越前「…あんたにそんな顔されたら…もう、我慢できなくなるじゃん…。」
そう言うとリョーマくんは私の上に馬乗りになってきた。