第4章 体育祭*不二
体育館の横の倉庫…、ここだ。
"ガラッ"
中に入る。
中は結構暗くて若干埃っぽい。
しかも整理していないせいかあちこちに用具が散らかってる。
(仕方がない。探すか…)
諦めてジャージを脱いだ、
その時
"ガラッ"
○○「…!」
誰かが中に入ってきた。
恐る恐る確認すると。
○○「しゅ、周助くん!?」
不二「○○!驚いたな、どうして君がここに?」
周助くんは一瞬目を大きく見開きこちらへ向かってくる。
○○「先生に二人三脚の紐を取りに行けって言われて取りにきたの。周助くんは?」
不二「僕もそんなところ。大縄跳びの縄を取りにね。」
○○「あ、そうだったんだ!頼まれた事が似てるね私達。」
不二「ふふっ。…あ、紐はもう見つかった?」
○○「それが、まだ。私も今来たところなの」
不二「そうか。じゃあ、先に二人三脚の方から探そう。競技順は二人三脚が先だからね。」
やっぱり、周助くんは優しい。
途中『足元気をつけてね』と言ってくれるのも周助くんらしい優しさ。
私はこんな素敵な彼氏をもってしまっていいのでしょうか?
…………
しばらくすると倉庫の一番奥から二人三脚の紐が大量に出てきた。
とりあえず、二人三脚はOK!
○○「次は大縄跳びの縄だね!」
私達はまた倉庫内を散策する。
だんだん目も慣れてきたのか暗さは問題なくなったんだけど…。
○○「…うわぁっ!」
足元に散乱している小さい小物には気づかず…またつまずいてしまう。
不二「大丈夫?ちょっと休憩しようか」
○○「あ、ううん大丈夫。探しちゃお!」
そうは言ったものの…。
何分探しても縄は見つからない。
縄って結構大きいはずなんだけど…。
○○「周助くん、縄見つからないね〜…どうしたんだろ…」
不二「うーん…おかしいね」
周助くんも難しい顔してる。
○○「私、先生にどこにあるか聞いてくるよ!」
そう言って、出入り口のドアに手をかけようとする。
だけど、その手は周助くんによって掴まれた。
不二「…大丈夫だよ、縄はあらかじめ僕がさっき見つけておいたから。」
○○「……え?」
不気味な笑顔でそういった。