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隣を歩くのは

第9章 お泊り~後編~


「赤司君…今の話、本当なの?本当ににそんな酷い事言ったの!?だったら私、赤司君を許せない」

「…そうみたいだな。すまないが、やはり僕は覚えていない」

千明「赤司てめぇ…」

「落ち着くのだよ、池端。赤司を弁解するつもりもないが…"仕方なかった"のだとしたら…」

千明「仕方なかった!?緑間、あんたこそ見損なったよ!がこんな酷い目にあったっていうのに、仕方なかったで済まそうっての!?」

「千明っち!その…俺らにしか分からない事情ってのもあるんスよ」

千明「…事情?」

「…あの頃、キセキの世代と呼ばれる彼らには変化が生じていました。そしてその時期は、赤司君に変化が現れた時とぴったりです」



僕はを見る。は誰とも目を合わすことなく、頬を抑えながら一点だけを見つめていた。



「俺が赤ちんに立てついたからねー、赤ちんも変わっちゃった」

千明「ちょ、ちょっと待ってよ。変わったって何!?」

「…今ではテツのおかげで戻ったけどよ、圧倒的な力を手にした俺達は心まで変わっちまったんだ」

「分かりやすいのは僕かな。僕は生まれた時からオッドアイではなかったし、一人称もオレだった。何より中身が変わった」

千明「それがこの事とどう関わりがあるっていうの?」

「赤司は…赤司は2人いたのだよ。温厚な赤司と、そうでない赤司。が告白したのは、そうでない赤司だったということだ」



だからと言って弁解しようとは思わない。僕が言ったという事実は変わらないのだから。




『もういいよ…』

「…」

『もう大丈夫だからさ!ほら、もう夜も遅いし寝ようよ!明日滑れなくなるよ!あたし先に行ってるねー』



は逃げるようにして出て行った。そして僕は、全員からの視線を集めた。


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