第8章 カコのあたしと赤司君
來未「えっ!?嘘!おめでとう、ちゃん!」
『そんな、おめでとうだなんて…』
來未「私、ちゃんは恋愛に興味ないのかなって思ってたから…嬉しい!」
『あー、來未は緑君?一筋だもんねー』
來未「緑間君!ていうか言わないでよ!」
『來未が一番大きい声で言っちゃってると思うんだけど…』
來未「いいの!それより、相手は誰なの!?」
部活の帰り道、何人かで一緒に帰っても最後は家の近い來未と2人きりになる。その時に今日あった事を話した。
來未「えっ、赤司君!?」
『えっ、何その反応…』
來未「だってちゃん、赤司君だよ!?」
『え、だから何?知ってるの?』
來未「ちゃんこそ赤司君、知らないの!?」
『え、うん…』
來未からの説明では、赤司君は才色兼備、文武両道、容姿端麗、しかも家はお金持ち。バスケ部の主将で教師からの信用も厚いとか。
『そ、そんな凄い人だったんだ…』
來未「そうだよ!けど…私はあまりお勧めしないかな…」
『?どうして?』
來未「赤司君、なんか変な噂聞くし…それに黄瀬君同様、女の子の人気も凄いらしいし」
『そっか。來未は心配してくれてるんだね。大丈夫だよ、あたしなんかが赤司君とどうこうなれるってわけじゃないし、少し恋ってのをしてみたいんだ』
來未「ちゃん…そっか、わかった。ごめんね。私、応援するから!」
『來未…ありがとう!』
あたし達は久しぶりに手を繋いで帰った。
それからの学校生活は、文字通り色が変わった。
赤司君はどうやら同い年らしく、しかもクラスは隣。意識するだけで赤司君を見る機会が増え、学校に行くのがもっと楽しくなった。
友人からは、可愛くなったねって言われるし。あぁ、これが青春効果か!