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隣を歩くのは

第7章 宿泊してみました


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何で…何でここにいるの…もう会う事なんてないって思ってたのに…



女性「ねぇー、無視しないでよー。聞こえてるんでしょ?」

『あ…あ…』

女性「ぎゃははっ!何か固まってるしー!やっぱウケるわアンタ!」

女性「良かったねー!私達の事忘れたんじゃないかって思ったからさー」



忘れるはずもない。忘れるわけもない。

あの頃と変わらないその派手な化粧も、そのカン高い声も、その人をバカにしたような喋り方も、全て。



女性「って赤司君じゃん!うわっ、キセリョもいる!つーか…桃井サンもいるじゃん」

『っ!』



さつきを知ってる…?彼女たちの口からさつきの名前が出て来た事にびっくりしてさつきを見ると、今のあたしと同じように顔を青くして下を向いていた。まさか…



『さつきまで…』

女性「あ?んな怖い顔すんなって。アンタと一緒で仲良くして"あげてた"だけだよ」


それじゃあ、さつきも…

あたしは悔しい気持ちを逃すように、ギュッと拳を握った。



千明「えーと…何?知り合い?」

女性「んー、そうそう!私ら桃井サンととはオトモダチなんだよねぇー」

女性「なっ、そうだよな?」

「え、えぇ…」

女性「なー♪ほら、も紹介しろって」

『…』



あの頃のあたしじゃない。今のあたしには…こんなにも素敵な仲間がいるじゃない。負けて、たまるか。



女性「…チッ、まあいいや。それより赤司君ー、いつの間にと仲良くなったわけー?」

『!?ちょ、やめてっ!』

女性「何々ー?今更隠す事でもないじゃん」

「…何の話だ」




あたしは赤司君をゆっくりと見た。赤司君はわけが分からないと言った表情をしていた。
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