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隣を歩くのは

第6章 合同コンパ


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何かがおかしい。帰ったら赤司君が部屋にいて、なぜか手作りの湯豆腐を出された。というか手料理って言うけど、湯豆腐なんて昆布と一緒に茹でるだけじゃん。料理って言うのか。



「次は僕からの質問、いいかな」

『…どうぞ』

「今日、合コン楽しかったかい?」

『…赤司君は暫く見ないうちにストーカーになったのかな』

「あぁ、違うよ。涼太と敦が騒いでいたからね。気に入ってくれるのかって」


…犯人はあいつらか。確かに涼太は騒ぐだろうな。始まる前だって、笠松先輩は怖いけど超良い人ッスから!ってラインきたし。



「火神にも会ったんだろう」

『うん、さっきも大輝と一緒に送ってきた』

「元気にしてたかい?」

『元気だったよ。ていうか意外。赤司君が火神君の事気にするなんて』

「どうして?」

『高校1年の冬…あれ?何て言う大会だっけ』

「ウィンターカップ?」

『そうそう、それ。その時にテツから久しぶりに会った赤司君から友人がハサミ向けられて焦りましたってメール来たからね。それって火神君なんでしょ?今日聞いた』

「へぇ、テツヤはそんな事まで君に報告してたんだね」




火神君とも今日その話をした。まぁ大輝が今の赤司君の事を言ったのが発端だったんだけど。




「それより、僕はの方が意外だよ」

『?』

「あれだけ嫌われたのに、こうやって普通に話してるから」



…言われてみればそうかも。

帰ったら赤司君がいて、なぜか湯豆腐を出されて今こうして話もしている。あれだけの事をされたのに。




『そうだね。けどそう思うんだったら、帰ってくれるかな』

「僕はもう少し、こうやって話していたい」

『何で』

「だっての事を知れないだろう?」




…どういう意味だ。知ってどうする。



あたしは出掛けた言葉を飲み込んだ。これを聞いても意味がない。あたしはもう、関わらない事を決めたんだから。

だったら適当に流して、機嫌を損ねないように帰ってもらうのが一番だ。

あたしは赤司君が満足するまで付き合う事に決めた。
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