第6章 合同コンパ
赤司side
今日の分の講義が終わった。正直に言えば、将来赤司グループを引き継ぐ事が決まっている僕に、こんな講義は必要ない。
ただ、高校しか卒業していないとなるといささか体裁が問題になるため、学業に力を入れている集英大学へと仕方なく入学したのだ。
まさかここでキセキの世代の奴らと同じ学園生活を送るとは思ってもみなかったれど。
今日は部活もないため、素早く家に帰る。と、その帰り道で気付く。
今日はあまりと喋ってないな。
週末のこの曜日は、と講義が1つしかかぶっていない。空きコマもかぶっていないため、いつもより一緒にいる時間が少なかったのだ。
が、連絡しようにも彼女の連絡先なんて知らない。大輝あたりに聞く手段もあるが、今のアイツラが僕にの連絡先なんて教えるはずがない。
確かは真太郎と同じマンションだったよな。
家に帰り荷物を置き、少し休憩してからの家に向かう。部屋番号なんて知らないが、僕に不可能な事なんて無い。
「すみません、に用があるんですが」
大家「…申し訳ないですけど、個人情報なので」
「あ、言い忘れてました。僕はの恋人です」
ほら、といつだったか使えるだろうと思って盗撮しておいた写真を大家に見せた。最初は疑っていた大家(50台くらいの女性)も、それを信じてくれた。
大家「あらごめんなさい!ちゃんの彼氏なんて知らなかったから!それで、彼氏さんがどうしたの?私の所なんて来たりして…」
「今日は彼女との大事な記念日なんです。それで彼女が帰っていない今のうちから準備をして、サプライズをしようと思ってまして…だから内緒で部屋に入りたいんです」
大家「あらまあ!素敵な彼氏さんね!ちょっと待ってて、今開けるから」
大家は清々しいほど僕の言う事を信じてくれた。…え?嘘?嘘も方便と言うだろう?
僕に不可能な事なんて…ないよ。