第6章 合同コンパ
『ただいま~』
玄関を開け、電気を付ける。誰もいないのにただいまと口にするのは癖でもある。返事が返ってこないのが寂しいけど。
だけど、今日は違った。
「おかえり」
『…は?』
ちょっと待って。…は?何かがおかしい。片方だけ脱いだスニーカーの横には、見慣れない靴が1つ。そして帰ってきた言葉は、どこかで聞いた事のある声。
…あぁ、涼太か。お姉ちゃんにはいつでも来れるように合鍵を渡してるから、涼太姉の手に渡ってそれが涼太の元に渡ったんだろう。
…待って。涼太ってあんな声だったっけ。
「何してるの?早く入りなよ」
『…何してるの?
赤司君』
中々入ってこないあたしを迎えに来たのは、紛れもなく赤司君でした。