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隣を歩くのは

第6章 合同コンパ


『…で、結局こうなるのね』

「まあいいじゃねぇか。火神だけなんだしよ」



他の皆さんは連絡してどうにか迎えに来てもらえた。けど火神君だけは別だった。テツには連絡ついたんだけど、火神君みたいな大きい人を僕なんかが運べるわけないじゃないですか、と言って電話を切られた。

いや、正論なんだけどさ、ちょっとくらい頑張ろうよテツ。



『大丈夫ー?火神君』

火神「お、おう…悪ぃな」

『大丈夫だよー。それより明日もバスケの練習あるんでしょ?ごめんね、こんなになるまで飲ませちゃって』

火神「それはいい。俺も楽しかったし」

「は心配しすぎなんだよ」

火神「青峰はもうちょっと気を遣えよ」



火神君と大輝は一見仲が悪そうに見えるけど、きちんとお互いを認め合っているのが分かる。



火神「悪いな、ほんと。家まで送ってもらって」

『気にしないで。どうせ大輝もいるし』

火神「青峰、ちゃんと送って行けよ」

「へーへー」

『じゃあ火神君、また遊ぼうね!』



火神君はひらひらと手を振ってくれた。大分酔いが抜けたようだけど、まだ少しフラフラしている。明日の練習に影響しないといいけど。


火神君を送ったあたし達は、のんびりと東京の街を歩く。そう言えばこうして外を歩くの久しぶりだなぁ。



「なぁ、もう1件行くか?」

『んー、今日はパス。バイト代入るまでお金きついし、明後日提出のレポート今日終わらせたいから』

「まじかよ…バイト代っていつ入るんだ?」

『4日後。大丈夫だよ、また居酒屋巡りしようよ』



大輝はこう見えて寂しがり屋だったりする。お金入るまでずっと遊べないっていうのは寂しいんだろう。ま、お金が無くても家で遊んだりできるんだけど。



「しょーがねぇなぁ。付き合ってやるか」

『その言葉そっくりそのまま大輝にお返しするよ』


大輝にマンションまで送ってもらい、同じマンションにいる真ちゃんに今日宮地先輩を迎えに来てくれた事のお礼を伝え、自分の部屋に戻った。
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