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隣を歩くのは

第4章 大人=第2の人生?


「ちんひでぇしっ」

『…何がかな敦君。いきなりそんな事言われてもちゃんもびっくりだよ』

「だって俺だけ適当じゃん。写真撮ったで終わってるしー。あームカつく。ひねりつぶしたい」

「わわわっ!ストップっス紫っち!俺なんかその描写も無いんスよ!?」

『…あー、ごめん』



敦は自分だけ絡みの部分が描写されてない事に怒ってるんだ。涼太にいたってはそれも無し。うん、ごめん。ちゃんと涼太とは家で写真撮りましたよ。





成人式も終わり、現在午後5時。親戚の家に挨拶も済ませ、着物を返したりパリパリの髪と格闘し、もとのヘアスタイルを取り戻しお風呂に入って、気が付けばもう4時だった。急いで準備をし、約束の場所へと急いだ。これが空白の時間の答え。



『敦ー、機嫌直してよー。後でお菓子買ってあげるから』

「…何?」

『何が?』

「お菓子、何?」

『そこか…メルテ〇ーキス。どうだ、ちょっと高級チョコだぞ』

「うん、仲直りー」

『単純!!てか痛いし重い!!!』



仲直りの儀式なのか、敦は後ろから抱きしめるようにしてきた。その際顎を頭に乗せてくるものだから、刺さって痛いし重いし。



「っちぃー、俺はー?」

千明「ちょ、紫原。そこは私の特等席なんだからなー」

「えー、今だけ良いじゃん。仲直りしたんだからー」

千明「うーん…ま、今だけなら許す」

「ちょ、千明っち俺の邪魔したかっただけッスよね!?」

千明「ばれたか」

「ひでぇ!!!」



恒例の大学メンバーでこうやって居酒屋に来るのは初めてだったりする。20歳迎えないと無理だしね。だから皆どこかテンションが高い。

ぐるりと見渡すと、早速大輝に潰されようとしている真ちゃんをオロオロ見守る來未、テツにお酌をするさつきの姿も見える。




『…なんか、幸せだなぁ』

「んー?何か言ったー?ちん」

『べっつにー?あ、から揚げ無くなっちゃった。次魚頼もうよー』



このメンバーは皆ちゃんと自分を持っているから、大好き。
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