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隣を歩くのは

第10章 分かってる


『うっわー!!!凄い凄い!』

「気に入った?」

『うん!あたし、遊園地って初めてなの!』

「へぇ、それは意外だな。何回も来た事あると思ってたのに」

『お母さんが人混み嫌いだったからねー。赤司君は何回も来るの?』

「いや、僕も初めてだよ」



…え?それはあれですか?2人も遊園地初心者なわけで…




『あああ赤司君、あたし高所恐怖症なんだけど…』

「何か問題でも?」

『どれが怖いかとか聞きたかったんだけど…』

「…係員にでも聞けば大丈夫だ」

『とても心配です!』

「そうだな、手始めにまずはアレ、いってみようか」

『…人の話聞いてた?』



赤司君が指さしたのはジェットコースターなわけで。あんなもの無理無理!ただでさえ高い場所にあるのに、あそこから落ちていく上にスピードもあるんでしょ!?



『やだやだ!絶対にいやだー!』

「大丈夫だよ、。壊れないから」

『そういう問題じゃなくて!あたしの心臓止まっちゃうよー!ちょ、係員さん止めて!』

係員「大丈夫ですよ~。それでは、楽しんで!」

『…ちっがーう!!!』



あああ嫌だ嫌だ嫌だ。周りの一般客に助けを求めようとしたけど何か微笑ましく見られてるし。多分仲が良いとでも見られてるだろう。そうじゃない、決して!

そうこうしているうちに座席に座らされ、安全バーのセットまで完了していた。



「そんなに嫌かい?」

『ほんと無理!この間のリフトでもきつかったんだから!』

「そう、大丈夫だね」

『誰か通訳お願いしまーす!っていうか赤司君、そわそわしてない?』

「…していないよ」

『何その変な間は!もしかして赤司君、自分が乗りたかっただけじゃ…』

「違う。僕はにも楽しんでもらいたいだけだ」

『へー、そう。そうなんだー。ふーん』

「…信じていないだろう」



赤司君に軽く睨まれる。ふん、怖くないもんね!あたしを無理やり付き合わせた仕返しだ!
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