第34章 その日は突然に。
その日は初雪が降った。
グラウンドには雪が積もっている。
コロ先生はまぁが連れて行かれてからも授業はかかさずしている。
俺たちもその授業を受けている。
いつもと同じ……。ただ、俺の隣の席には妹がいない。
誰も何も言わなかったが、俺はただ、その机を眺めることしかできなかった。
まぁ…。今、どこにいる?
会いたい…。声が聞きたい…。生きてくれているなら…。
…………。…きや…ンコン……られや……ンコン………。
まぁ?!!
俺は授業中に突然席を立つ。
みんなが驚いて俺を見る。
コロ先生も驚いた顔をしている。
なぜなら…………。
真っ白いE組のグラウンドにあるサッカーのゴールに座る人影からは懐かしい声が聞こえるからだ。
ゆぅきやコンコン ♪あ〜られぇやコンコン ♪降ってぇは降ってぇはズゥンズゥン積ぅもる♫
カルマ『まぁ………。』
コロ『まぁさん………。』
ひなの『うそ…。』
首元に桃色のマフラーを巻き、制服姿のまぁが舞い落ちる雪を見ながら歌を口ずさんでいる。
カルマ『まぁ!!!』
カルマが窓から外に出て一目散に走って行く!
コロ『カルマ君、今のまぁさんは記憶がない可能性がある!危険です!!』
コロ先生がマッハでカルマの元へ向かう。
みんなもすぐさま後を追う。