第34章 その日は突然に。
それから俺たちは、コロ先生から過去の話を聞いた。
まぁのいない教室で、静かに…。先生は30分かけて先生になった話をした。
元死神という名の殺し屋だったこと。
弟子に裏切られ、柳沢の研究施設へ送られたこと。
そこでE組の元担任の雪村先生との出会ったこと。
まぁの両親の事は…顔も名前も知らずに…。ただ破壊への道に進むため、邪魔な者は殺したと言っていた。
その話は決して嘘はないことを誰もが感じていた。
ただ、だからこそ胸が締め付けられた。
コロ『まぁさんには…。本当に命をもってしても償いきれないことをしてしまいました…。』
カルマ『…………。』
ひなの『まぁ…。今頃…。』
前原『まぁちゃん…。』
磯貝『カルマ……。』
俺たちは黙ってまぁが連れていかれた日を過ごした。
次に会った時には…まぁは俺の事を覚えていないかもしれない…。
俺は…。何ができる…?
数日が経った。
学園祭が終わって12月に入った頃…。
誰もが、予測できない事態が起こった…。