第33章 残酷な時間
シロ『いい出来だ。さすがだよ。まぁ。そして久しぶりだね。モルモット。』
コロ『お前は…。まさか…。』
シロがマスクを取る。
コロ『やはり…柳沢……。まぁさんに何をした…?』
柳沢『真実を教えたまでさ。彼女の両親は、お前の研究の概要は知らずに、ただいち研究員として、貧しい人々や国を救う。そう信じて研究をしていた。
だが、あの日。月が爆発し、お前が逃げ出したあの日…。
お前は自分の自由のために彼女の両親をその手で殺した。それを知った彼女は自らの意思で俺の研究に身を差し出したよ。
だが、余計な感情が復讐の邪魔になると分かった。
だから、感情を殺す薬を使った。
見ろ!さいっこうだろ?憎しみ…怒り…それだけで今、自分の命と引き換えにお前を殺そうとしている。』
カルマ『……。初めてだ。初めて、ほんとに殺意って奴を覚えたよ…。』
コロ『カルマ君、いけない!』
柳沢目掛けてカルマが飛びかかる。
柳沢『まぁ』
柳沢の前にまぁが立ち塞がる。
カルマ『まぁ、どけ!』
『お兄ちゃん、どいて…。死ぬよ?』
カルマ『俺を殺すの?まぁ…。』
『………。邪魔するならね。』
カルマがまぁに近づく。
が、まぁは動かない。
柳沢『どうした?まぁ。早く殺せ。』