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【イケメン戦国】蒼い瞳の向こう側

第9章 賭け。




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パチッ。。。。

パチッ。。。。。。。。


静かな天守に碁石を置く音だけが響く。
花見の日に信長様と約束した
囲碁の勝負がまた繰り広げられていた。


「………して、貴様ははるとのわだかまりは
 とれたのか。」

「!!」

ふいに信長様が言葉を発する。

「なんでそんなこと。。。」

「貴様達を見ればわかる。二人とわかりやすすぎだ。」

「顔にすぐ出ちゃいますかね。、。やっぱり。。」

「昼会ったときはすっきりした顔を二人ともしてたがな。」


信長様にはかなわないなぁと改めて思う。
確かに家康に連れられたあと
その足ではるが針子の仕事をしていた所にいき、
平謝りした。
月のもののせいってことにしたけど。
はるは自分こそごめんねと
お互いがごめんごめんと言い合って譲らず、
お妙さんに

『もーうるさい!!二人が仲良いことはわかったから!!』

と嘆かれ止められるまで謝り続けた。


パチッ。。。。


「お陰さまで。」

「ところでひな、あの花見で気になった大名はいたか?」

「へ??」

パチッ。。。。

「あっ!!!」

唐突なことを聞かれ思わず
考えていたところと違う場所に碁をうってしまった。


「なし!これなしです!」

「だめだ。」

「えーーーー!!!」

囲碁の勝負ですら厳しい信長様だ。

「そんなぁ。。。信長様が変なこというから。。」

「変なことではない。きいただけだ。
 今日貴様とまた会いたいと言う恋文があやつらからきて
 それを仕分けするのに手間取った。責任をとれ」

「えぇ。。。そんな責任とれっていわれても。。。」

もともと負ける可能性が高かった囲碁の勝敗は
私がまちがってうってしまった一手によって
ますます差が広がり
あっという間に負けてしまった。。。


「少しは上達したかと思ったが、まだまだだな。」

「うー。。。、あれさえ、やり直させてくれたら。。。」

「あれがあってもなくても貴様は負けてただろう、」

「そんなのわかりませんー!!」

信長様に向かって、べーっと舌をだし
なんとも失礼な抗議をする。

「では賭けは。。。」

「質問で!!!!」


信長様の手が伸びてくる前に
すかさず言う。

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