第7章 ほころび。
「そうですね、あっという間に政の話になっちゃいました。」
「それは貴様が何気ない話から聞き出せたからだ。」
ふわっとごつごつした大きな手が
私の頭に添えられた。
「!!信長様!もうお話は終わられたのですか??」
「あぁ、やつらはそもそも俺と話したいわけではないからな。
ひなとはなしたいのだから。」
「そんなことないですよ、」
「まぁよい気にするな。それよりひな。
明日はまた囲碁の相手をしろ。」
「じゃあ絶対質問で。身体はかけませんよ。」
「ふっ、かまわん。少しは強くなったか?」
「。。。、三成くんに少し教えてもらってはいます。」
あれから何度か囲碁の相手をさせられている。
私もある程度はできるようになったものの
未だに勝てないのは当たり前。
それだと身体を全部もう奪われてそうだけど
今日は楽しかったか?とか私のいた時代の初恋の話とか
いたって当たり障りのない質問が多かったので
苦ではなく、質問ばかり選択していた。
「たまには俺を負かせてみろよ。」
盃を口に運びながら信長様がいう。
「ふふふ、頑張りますね。」
そういいながら
楽しい花見に酔いしれた。