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【イケメン戦国】蒼い瞳の向こう側

第6章 交錯




ひょいっと箸でそのしいたけを
味見する政宗。


「あっ!味見する暇があったらちゃんと、やりなさいよ!
 信長様の好きなおかずなんだから少ないと
 またどんなこと言われるかわからいし!」

「1個ぐらい大丈夫だろ、けどやっぱりひなの作る
 しいたけの煮物は絶品だな。
 うまい。」

蒼い瞳が私を真っ直ぐ捉えていう。

「!!!なっ!そんな改まって言わなくても……」

平静を装いつつ
顔が赤くなってるのが自分でもわかる。


「お前誉められなれてないのな。
 耳まで赤いぞ。」

政宗がからかって言うと
またそれを意識してか余計に恥ずかしくなって
さらに赤くなってる気がする。


「もーいいってば!!//////早くやるの!!!」


あんな泣きついても変わらず接してくれるの政宗は
ありがたいけど。
からかわれることが多くて、
私の心臓はいくつあっても足りない。
政宗への思いを悟られまいとするのに
必死だ。



「よし、できた!!!」

「早くいかねぇとまた信長様に小言言われるぞ。」

「それはやだね。家康にも言われそう。」

二人で顔を見合わせて笑っていると

「俺の小言がなんだ??」

「「!!!!」」


信長様が獲物を仕留めたかのように
ニヤリと笑ってこちらを見ていた。

「貴様ら、口を動かしてる暇があったら手を動かせ。
 行くぞ」

「はっ」「はいっ」

私が持とうとしていた重箱をひょいと持ち上げ
台所に背を向ける。

「あっ、信長様、私持ちますよ、それ。」

「かまわん。それより、たまには髪でゆってもらえ。
 鷹狩りにいくんだ。その長い髪のままでは何かと不便だ。
 今からすぐに鈴の所へいけ。話はつけてある。」

「えっ、あっ。はい。」

矢継ぎ早に言われ焦ったものの、
信長様が、せっかく言ってくださったならと
鈴の向かうことにした。

「じゃあ政宗、あとよろしくね。」

「おぅ、綺麗に結ってもらえ」

「うっうん。」


直球の政宗の言葉にドキドキしながら
台所をあとにした。


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