第4章 消せない記憶。~宴~
「………宴してもらっただけで泣くとか。」
思わず涙を流しそうにのるのを
家康の声で止める。
「!!!なっ泣かないもんっ!!!
そーゆーこと、いわないで!家康のばかっ!」
「ハァ?馬鹿はだしの種類だけで合戦だとか言わないし。」
「!!だからあれは!!」
「なんだそれは??」
信長様が怪訝な顔できく。
「いや、それはですね。、。!!」
「俺とひなの煮物頂上決戦だ。」
言い終わらないうちに私の肩をがっとつかんで
政宗が言う。
「ほぅ面白そうな余興だな。」
杯をもち右膝をたてながらにやりと信長様が笑う。
「だろ?とりあえずはみんな食ってくれ。
料理は作りたてがうまい。」
余興はあとのお楽しみということで
みんな思い思いにお酒や料理を楽しむ。
「やっぱり、政宗のおいひぃ!」
はるが頬張りながら言う。
「相変わらずだなぁ、はる。
口の中なくなってからしゃべれよ。」
「らって。。、。」
政宗の隣に座ったことを
すこぶる後悔する瞬間。
まぁ、なんとなくいつのまにかここが定位置になっちゃったのが
運のつきだけど。。。
胸がズキっとなってることを
気にしないように
政宗の作った料理を頬張る。
あぁ美味しいなぁ。。、。
ほんとに。全くおんなじ味。。、。
そんなことを考えてるとふいに声をかけられる。
「ひな、こっちへこい。」
信長様だ。
「酌をしろ。」
相変わらず横柄だなぁ。。。と思いつつ、
政宗の隣から離れられることをほっとする自分がいた。
「はいはい。」
「はいは一回だ。」
秀吉さんが言う。
ほんっとにお母さんみたい(笑)
「はーい。」
そういいながら信長様の元により、
杯に酒を継ぐ。
と、そのままぐぃと腰を引き寄せられ
耳元で低い声で囁かれた。
「貴様にお酌されるのも悪くない」
「!!」
あまりの突然の事で、
男の人にそんな風に耳元でささやかれるのも久々で。
顔を真っ赤にして信長様を押し返した。
「なっ、何ですか急に!!!そーゆーの
急にするのやめてください!」
「なんだ、そーゆーのは。貴様に感想をのべただけだ。
それとも何か?変な事でも想像したか??」
余裕の笑みをこぼす信長様。