第12章 懺悔。
「なんだ、曇った顔をして。。。」
「いえ、そんなわけでは……
ちょっと……傷が痛んで。」
精一杯の笑顔で信長様をみる。
「………。」
じっと私をみつめなにかを考えているようにみえる信長様。
「………信長…様??」
「貴様は謝るか無理に笑うかのどちらかしかできんのか。
俺の前で辛気くさい顔をするな。」
「えっ。、。あの。。。すっすみません。」
「それだ。」
「あっ。」
「その辛気くさい顔とやらは
貴様が2回目のたいむすりっぷだからか。」
!!!!
大きく目を見開き信長様をみる。
ただまっすぐ見つめる信長様の瞳は
真剣そのものだ。
一度囲碁の勝負で負けたときに
二個めの質問で投げ掛けられた時より
はるかに確信を持った言い方だった。
「この前の質問ですでにわかっていたが
今回の件で確信した。
貴様が火の手から逃げるのに指定した食糧庫は
蒲生と唯、そして少数の部下と政宗しかしらん。
はじめていったはずの場所を貴様は知っていた。」
「………。」
「安土城のまわりを熟知しているし、
皆の好物まで知っている。」
「………。」
「ここに過ごしていなければ辻褄があわないことが
多すぎる。
そしてこれはあくまで俺の予想だが。。。
はるが来る前の時代に
貴様は俺たちと過ごしている。」
「なっなにを。。。」
「隠さなくてよい。貴様の顔を見れば
だいたいわかる。ここまで言ってやらねば
貴様はまた一人抱えるんだろう。」
「……っ。。そんなことあるわけないじゃないですか。」
精一杯の強がりをする。
「そもそもたいむすりっぷとやらがあるわけがないと
思っていた。
他に小さいことのひとつやふたつ起こっても
おかしくない。」
「そんなこと。。、」
「まぁ貴様にとっては大きなことだろうがな。」
まっすぐ私をとらてる信長様の目は
迷いがなかった。
やはり、この方には敵わないのかもしれないーーー。
でも、ここで認めるわけには。。、
「おっしゃってる意味がわかりません。」