第12章 懺悔。
「そうですね!急に大勢でおしかけてすみません!!」
はるさんが慌てて言う。
「そうだな、そろそろ俺たちも戻るか。」
「そうですね、ひな様に無理をさせてはいけせんしね!」
「お前はいるだけで無理をさすからな。おれに。」
「家康さまが無理してくださるなんて、ありがたき幸せです!」
「………もういい。」
「ふふふふ、相変わらずだね」
「……別に。」
当たり前の光景に顔がほころぶ。
「じゃあしっかり休めよ。」
政宗が空になったお椀をもって立ち上がる。
それと同時にみんなも部屋を出ていく。
「みなさん、ありがとうございます。」
精一杯のお礼を伝える。
パタン。
ーーーーーー。
騒がしかった部屋が静かになって
なんだか、急に寂しくなった。。。
あのとき誰もこなかったらどうしようって。、。
この世界に一人取り残された気がして。。。
罰が当たったんだなってーーー。
視界が涙でにじんでくる。
「だめだぁ。。、」
聞こえるか聞こえないかの声でつぶやき下を向くと
涙がこぼれ落ちた。
「ひな」
襖の向こうから威厳のある声がする。
「へ??やっ、まっ。、。」
言い終わる前に襖が開き
信長様が私の姿をみて目を見開く。
「痛むか?」
「あっ、違います。大丈夫です。すみません。。」
「無理をするな。だがよく戻った。」
「はい。」
信長様が優しく笑う。
「先程、光秀と帰ったらはるが知らせてくれた。
顔だけでもみようかと急にきたが、
正解だったようだな。」
そういいながら私の頬に伝う涙を
大きな手でぬぐう。
「っ。。すみません。。。」
「光秀も会いたがっていたが、すぐにまた部下からの
知らせで出ていかなくてはならず
よろしく伝えてくれと。俺を使い走りにしたが。。。
まぁ今回だけは多目に見るとしよう。
貴様が目覚めたときいたときのあいつの驚きようは
中々見れなかったからな。」
思い出しながらにやっと笑う信長様。
「すみません。、。」
「貴様は先程から謝ってばかりだ。
むしろこちらから礼をいう。
またはるを助けてくれたな。」
「……いえ。。。そんな……」
一度見捨てようとしたのにーーー。