第10章 強く。
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ゆっくりやすめと言われたものの
その日の夜は中々寝付けなかった。
信長様がいった言葉が、、、
「俺が理由になってやる」
が、ずっと心のなかに響いていた。
私が戦国時代に来た理由。
戦国時代に来た意味は
政宗だった。
政宗の側にいたくて、
政宗と生きていきたくて
現代のすべてを捨ててやってきたけど、
その理由がなくなって、、、、
ぬけぬけと、違う人を理由にしたら
私の理由なんて覚悟なんて
そんなものなのだろうかとも思うーーーー。
神様なんているとすれば、
もし私が政宗じゃない理由にすがったら
ほれ見たことかと嘲笑うんだろうか。
お前の覚悟はそんなものかと。
政宗への想いはそんなものかと。
でも、、、
覚悟をいくらもったってあの私をみつめる政宗は
戻ってこなくてーーー。
ねぇ政宗。
もう一度、もう一度だけあなたに会って
もう一度だけ愛してほしい。
そう思うのは
私のわがままでしょうか。
行き場のない想いは
ただただ、私の心を重くしていった。