第10章 強く。
「今日はありがとうございました!
楽しかったです。
美味しいみたらし団子も食べられましたし。」
安土城に入り、
廊下の別れ際にいう。
「礼にはおよばん。
また付き合え。」
「こんな用事ならもちろんです!」
「うむ、これは今日の分け前だ。」
そういうと
かわいいちりめんの巾着を差し出された。
「なんですか??」
「あけてみろ。」
「あっ、金平糖!!瓶の金平糖とは別に
買ってらしたんですね!」
「あぁ、これで貴様も共犯だ。」
「あっ!そうゆうことですか!!もうっ!」
「まぁそう怒るな。猿には言うなよ。」
そういうと信長様の大きな手が私の頭にぽんぽんと触れる。
それだけで包み込まれるような気がした。
「ゆっくり休め。明日の朝飯には遅れるな。
みんなで一緒に食べるんだろ。」
ーーーーあっ、今日のお昼の話。
「!!はい!!」
なんだかとても嬉しくなって
元気に返事をした。
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