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蒼い月

第15章 再会


「ところで、何故千石までこっちに来たんだい?普通、壇君だけでいいと思うんだけど」

幸村が千石に問いかけた。若干ブリザードが背後で発生しているように見える。

「だってさ、気になるでしょ。警察が手出し出来なかった愛宮財閥を潰したっていう人がいるってんだから。会ってみたかったんだ。太一君のヒンバス...ミロカロスを取り返してくれたお礼も兼ねてね」

千石の纏う雰囲気が一瞬鋭くなった。

「そうね...」

フェリシアは手元のティーカップから一口紅茶を飲むと、口を開いた。

「長い間あっちこっち旅してると、自然と知り合いも増えてね。今回の件も、その知り合いに協力してもらったの。元々、ニッポンは強奪や密猟が多発してるって聞いてたし」
「その知り合いって...」
「それは今は秘密。警察関係とだけ言っておくわ...出来れば芋づる式にって思ってたみたいだけど、相手には逃げられちゃったらしいの」
「芋づる式?どういうことですか?」

柳生の問いはもっともだと思う。

「愛宮財閥には後ろ盾がいた。それも、かなり大きな。だからまず、愛宮財閥を潰すことにしたの...あそこよりももっと大きな財閥に頼んで、ね」

フェリシアの冷ややかな声に、少年たちは震え上がった。

「あの、大きな財閥とは?」
「ん?デボンコーポレーションよ」









「「「「ええええぇぇぇぇぇぇ!!!!」」」」









直後、少年たちから驚きの悲鳴が上がった。

「デボンコーポレーションって、ホウエンの大企業じゃないか!?」
「だから言ったでしょ、長い間旅していると、いろんな人に知り合えるって」
「まさか、知り合ったのって...」
「ん?デボンの社長さんと副社長さんよ」
「「「「...」」」」

幸村達は勿論のこと、千石と太一も開いた口が塞がらなかった。

「デボンの社長と副社長って、一体どうやって知り合ったんすか?!」
「えっと、社長さんはデボンの社員を助けた時に成り行きで。副社長さんはry、ポケモンリーグで」
「何でポケモンリーグです?」

赤也と太一は頭に?を浮かべたが、他の面子はわかっているようだった。
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