第14章 ファンクラブ
「今度はこちらから参りますわ!ミロカロス、冷凍ビーム!」
「その攻撃貰った!シャル、ドラゴンテール!」
みるみる内に凍っていくシャーロットの尻尾。それを見て、愛宮は笑いだした。
「自ら凍りに来るとは、自滅しに来たのですか?」
しかし、事態は愛宮の全く予想していなかった方向へ。
「出来た!アイステール、完成よ!」
「嘘?!」
何とシャーロットは冷凍ビームで凍ることはなく、自身のドラゴンテールを凍らせ、ドラゴンタイプの技ではなく、氷タイプの技にしてしまったのだ。
「ミ、ミロカロス!身代わりですわ!」
辛うじて愛宮は身代わりを指示し、アイステールがミロカロスに当たることはなかった。
「すげぇ...」
「相手の攻撃さえも自分のものにするとは...流石だな、フェリ」
レギュラー陣も感心している。
「だったら、竜の息吹きですわ!」
「シャル、水の波動!」
水の波動が竜の息吹きを消し去り、ミロカロスに当たる。
「そ、そんな...」
狼狽える愛宮。
「(せめて一撃入れなければ...)ミロカロス、破壊光線!」
「竜巻で軌道を変えて!」
ミロカロスの渾身の破壊光線はシャーロットの竜巻によってあっさりと軌道を変えられてしまった。
「畳み掛ける!シャル、連続で水の波動!」
破壊光線の反動で動けないミロカロスに容赦なく水の波動が当たる。
「あぁ!もう!ミロカロス、もう一度竜の息吹きですわ!」
「ミ、ミロ~」
「何をしているの?!」
ミロカロスの様子がおかしい。突然自分を攻撃し始めた。どうやら混乱状態になってしまったらしい。
「水の波動の追加効果か...」
「確か、混乱状態になるのでしたね」
「連続で水の波動を指示したのは、混乱する確率をあげるため...?」
「だろうな」
「もう終わり?」
「違うわ、まだやれますもの!」
「そう...シャーロット、準備はいい?」
「ミロッ!」『勿論!』
いつの間にかとぐろを巻いてリラックスしていたシャーロットに、フェリシアは声をかけた。そして混乱して自分を攻撃していたミロカロスに、フェリシアは追い打ちをかける。