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蒼い月

第14章 ファンクラブ


「なんでそんなことを」
「はっきり言って、私は貴女方の言っていることが全く信じられません。なのでバトル部レギュラー陣に、私がバトル部に相応しくないか否か、ファンクラブ会長の貴女とのバトルで決めてもらおうと思いまして」

冷ややかな目で女子達を見つめるフェリシア。

「勿論、私が負ければ潔くバトル部を辞める。でも勝ったら、誰がなんと言おうとバトル部に残るのでそのつもりで」
「な、何勝手に決めてるの!?」
「私をバトル部のレギュラーから遠ざけたいのでしょう。だったら、ファンクラブの会長として意地見せたらどうですか?」
「...分かりましたわ」
「「「姫華ちゃん!」」」
「ただし、もう一つ条件がありますわ」
「...何?」
「もし貴女が負ければ、バトル部だけでなく、この学園からも出ていってもらいます!」
「いいですよ」
「へっ?!」

あっさりと返すフェリシアに驚く愛宮。

「な、なら、明日の昼休み、授業用のバトルフィールドでお待ちしております」
「わかりました」

今度こそ、フェリシアは屋上から出ていった。
その後ろ姿を愛宮と女子達は意地悪い目で見ていた。










そして放課後。

「えぇー!フェリさん、バトル部辞めちゃうんすか?!」
「話を聞いてたか赤也。フェリは『バトルに負けたら』と言ったんだ」

バトル部専用フィールドに響き渡る赤也の絶叫。そしてそれを嗜めるジャッカル。

「愛宮か...厄介な生徒に目をつけられたなフェリ」
「蓮二君、知ってるの?」
「愛宮姫華、6年D組。愛宮財閥の令嬢だ。一人娘で、両親によってかなり甘やかされて育った。白波博士から貰ったポケモンはアシマリ、現在はアシレーヌ。そしてパートナーはm「蓮二君ストップ」」

放っておくと止まらなさそうだった柳の台詞を遮るフェリシア。

「兎に角明日の昼休み、皆には私達のバトルに立ち会ってもらいたいの」
「勿論、良いよ...それに俺達も愛宮にうんざりしていたし、出来ればコテンパンにしちゃってよ」
「えぇ、そのつもりよ」

ウフフアハハと笑う幸村とフェリシアの後ろにブリザードが吹いていたと後にジャッカルは語ったそうな。
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