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蒼い月

第13章 入部試験


(先程のストーンエッジと岩石封じはコドラの動きを封じるためだったのか...?!)

「くそっ!アイアンヘッドで岩を破壊しろ!」

指示通りに岩を壊し始めるコドラ。しかし、

「...フィアンナ、炎の誓い」

いつの間にかコドラの後ろを取っていたフィアンナは身動き取れないコドラに向かって高威力の炎をぶちかました。そして、


ちゅどかーん!


いつも通りの大爆発を起こした。
鋼タイプを持ち、特防もそこまで高くないコドラがそれに耐えられるはずもなく、コドラは目を回して倒れてしまった。

「コドラ戦闘不能!ヒコザルの勝ち!よって勝者、6年C組フェリシア!」
「お疲れフィアンナ」
「ヒコヒコ...」(物足りなかった...)
「認めないっ!」

相手の少年は地団駄を踏んで喚き出した。

「何で、何で俺のコドラが進化してないポケモンなんかに負けるんだ!タイプ相性だってこっちが有利だったのに!お前、何かズルしたんだろ?!」
「何もしてないわ。私はただ、フィアンナに指示を出しただけ」
「嘘つけ!だったら何で一撃で俺のコドラが倒れるんだ!」
「だってコドラは元々特防が低いし、それにタイプ一致で効果抜群の特殊技食らったらダメージは大きいでしょ」
「でも、でもぉ...」
「そこまでだ」

少年の言い分に柳が待ったをかけた。

「これ以上バトルの結果に意義を唱えるようなら、精市に報告して試験資格剥奪にするが」
「うっ...」

さすがに資格剥奪は嫌だったのか、少年は渋々フィールドを後にした。
...物凄く憎悪の籠った目でフェリシアとフィアンナを睨み付けながら。

「すまないなフェリ、不快な思いをさせてしまった」
「ううん、蓮二君は悪くないよ。でも、こうも貶されるとどうもね...むしろもうちょっと遊んでから仕留めれば良かったかな...」

ボソッと呟かれたフェリシアの台詞に、柳は背中に冷や汗が流れるのを感じた。

(丸井やデスサイズ団とバトルした時といい、彼女は精市並みに怒らせてはならないようだな...)

フィールドを後にするフェリシアの背中を見ながら、柳はそんなことを考えたのだった。
...ちなみにこのフェリシアとバトルした少年、フィールドを出た瞬間に幸村に捕まり、資格剥奪を言い渡されたそうな。
(自業自得だなby柳)
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