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蒼い月

第30章 浪速のお笑い軍団


「ではバトル開始!」

「先手必勝や!イワンコ、体当たり!」
「バロン、穴を掘る!」

飛びかかってきたイワンコを素早く地中へと潜ってかわすバロン。

「イワンコ、追っかけるで!」
「へ?!」

意味の解らない指示に思わず変な声が出てしまったフェリシア。
しかしイワンコはしっかりわかっていたようで、バロンの掘った穴に潜り込んだ。

「『追っかける』って、そーゆーことかい...」
「遠山君も中々破天荒なバトルしますね...」

仁王と柳生も少し驚いている。

「バロン、穴の中で悪の波動!」
「だったらイワンコ、バークアウトや!」
「え?!ちょ、ま!」


ぼっかーーーーん


「うわぁ......」
「えげつないことすんなぁ金ちゃん...」
「...いや、金ちゃんのことやし、何も考えんで指示したんとちゃう?」

字面だけだとわかんないので説明しよう。
狭い空間(穴の中)で悪の波動とバークアウトがぶつかり合い、そのままイワンコとバロンを巻き込んで爆発。2体は空中へと吹っ飛ばされたのだ。

「バロン、平気?」
「ヴァン!」(あぁ!)
「イワンコ、大丈夫か?!」
「キャン!」(おん!)
「行くでイワンコ、岩石封じや!」
「かわして!」

いち早く立ち直ったイワンコが岩石封じを発生させるが、バロンも持ち前の素早さでかわし、更にイワンコに接近していく。
その事にいち早く気づいたのは白石だった。

「!金ちゃん、アカン!」
「(今だ!)バロン、毒々の牙!」
「何やて?!」

毒々しい色の牙がイワンコに襲いかかる。気づくのが遅れ、文字通り毒牙にかかった。

「毒々の牙か......」
「フェアリー対策と言ったところかのぅ」

毒々の牙は相手を猛毒にさせる効果がある。イワンコも例に漏れず、猛毒にやられているらしい。

「畳み掛ける!バロン、欠伸!」
「こりゃまずいで!」
「金ちゃん、どないするんやろ...」

欠伸に煽られ、うとうとしだすイワンコ。
しかし、金太郎はある意味誰も予想だにしていなかった指示を出した。

「イワンコ、眠気なんか吹っ飛ばすで!空元気や!」
「はい?!」

眠気覚ましだと言わんばかりにグラエナにタックルを食らわすイワンコ。
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