第28章 少女の背負うモノ
「「「「「「「「「「?!」」」」」」」」」」
一斉にベッドの方を見る一同。
そこには、目を開けているフェリシアが。
「フェリシア......ごめん、君に断りもせずに、」
「いいよパパ、その内、話さなきゃって思ってたし」
起き上がろうとする娘に、父は寄り添いながら謝った。
「...皆もごめんね、ずっと黙ってて」
「いや、君が謝る必要なんてない......所で、ミスターSって」
「彼奴らが言っていたの。あの爆発はミスターSの命令で、ブレーンのポケモンを奪うのと、実験に使われたポケモン達を処分するためだけにやったって...」
「しょ、処分?!」
「...ポケモンの命を、なんだと思ってやがる......」
怒りに震える少年達。
「今回の事件でハッキリしたんだ......絶対、正体を暴いてやる」
怒りに震えるのは少年達だけではないらしい。蒼い瞳にXの紋様を浮かべ、フェリシアはシーツに投げ出された手を握りしめた。
血が、滴る程に。
「......なら、その元凶を潰す手伝い、俺達にもさせてくれませんか?」
その手を赤也が、
「一人でやるなんて認めんぞ」
「俺達が止めないとお前が暴走する確率、100%」
真田と柳が、
「お前にばっかり、背負わせねぇよ」
「ちょっとは俺達のことも頼れ、な?」
ブン太とジャッカルが、
「お前さん一人だと突っ走りそうだしのぅ」
「守られたままなのは嫌ですよ」
仁王と柳生が、
「もう、これ以上君が傷つくのは見てられないんだ、だから...」
幸村が、
「一緒に、戦おう」
そっと、包み込んだ。