第27章 過去の幻
『ッチ、また失敗か...』
『今回も保ちませんでしたね』
『次だ次!』
『これどうします?』
『いつも通りだ、処分しておけ』
『こら、暴れるな!』
『麻酔射つか?』
『いや、それでは意味がない。意識がある状態のほうが成功率は高い』
『じゃぁ早速、新作を試すとしようか』
『今回も保つといいが』
『化け物風情が、人間様に楯突きやがって!』
『殺されたくなきゃ言うこと聞きやがれ!』
『...おーい、このゴミどーする?』
『あ?んなもんグラエナの餌にでもしとけ』
『数少ない成功例だが、これをどうする?』
『もっと強化出来ないか?』
『...これを埋め込む』
『?!これは!』
『よく入手出来ましたねぇ』
『いいや、これは造ったんだよ』
『これなら、混ざり合う危険性も無いですね』
『あぁ。それじゃ、早速埋め込んでみよう』
『あぁ、あぁ!』
『成功したぞ!』
『やりましたね!』
『あぁ!これで、夢が叶うんだ!』
『...博士、大変です!』
『何事だ!』
『被験体の能力数値が異常上昇して...』
『ま、まずい!皆、離れろ!』
「あ、あぁ......あ、あああああああああああぁぁぁああぁぁああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああぁぁあぁぁぁぁぁぁあああああぁぁぁぁぁぁああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁあああぁぁああああああぁぁぁぁぁああああああぁぁぁぁぁぁぁぁああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああぁぁああああ!!!!」
少女の狂ったような叫び声が、辺りに響き渡った。