第26章 エキシビションバトル

「ではまず、ブレーン達によるエキシビションバトルだ！リラ、フェリシア、頼むよ！」
「Go My Friend、エーフィ！」
「My Best Partner、フィアンナ！」
「エフィー！」
「ヒッコォ！」

繰り出したのはお互いのパートナー。

「ではバトル開始！」
「先攻はリラに譲るよ」
「それじゃ遠慮なくいかせてもらうよ、エーフィ、電光石火！」
「迎え撃つよ、雷パンチ！」

電光石火と雷パンチがぶつかり合い、辺りに衝撃が走る。
お互いに小柄なポケモンだが、技の威力は凄まじい。

「最初から行くよ！エーフィ！」

リラの声にエーフィは電磁波を放つ。
これに驚くのは観客席だった。

「え？今技の指示しました？」
「名前を呼んだだけじゃったのぉ」
「リラ、カントーバトルフロンティアのタワータイクーン、特筆すべきバトルスタイルは、ポケモンとの意思疎通」
「意思疎通？」
「声に出さずとも、ポケモンに自分の考えが伝わるということだ」
「それじゃああっちがどんな技使ってくるかわかんねぇってことかよ！？」
「そういうことになるな」
「無敵かよ...」
(...ん？でもフェリはバトルフロンティアを制覇してるってことは一度彼女に勝ってる筈だ...なら、あの厄介なバトルスタイルを崩したのか...？)

「フィー、穴を掘る！」

電磁波が当たる直前にフィアンナはフィールドへ潜る。
直後、エーフィは尻尾を硬化させ、フィールドへ叩きつけようとした。勿論、リラは何も指示していない。

「アイアンテールで引き摺り出す気だ！」
「どうする気だ、フェリ...」

アイアンテールがフィールドに叩きつけられるその瞬間だった。

「フレアドライブ！」
「何？！」
(この戦法は...)

フィールドが赤く染まったと思われた瞬間、火山の噴火と見間違う程の爆発が起こった。
真田にも見覚えのある、リッカイジムでボーマンダ相手に使った戦法だった。

「エーフィ！大丈夫？！」
「フィ、フィ...」(へ、平気...)

爆発に巻き込まれたエーフィはリラの近くまで吹っ飛ばされる。