第25章 誘拐？！

「フー！」
「え？」

突然、フェリシアの前に見慣れないフーディンが現れたのだ。

「フーディン？」
「何故ここに？」
「フェリのポケモンか？」
「ううん、違うよ。でも...」

見覚えがある、と続けようとしたが、出来なかった。
フーディンがフェリシアの腕を掴み、テレポートを発動させたからだ。
...本当に一瞬の出来事だった。


「...は？」
「...え？」
「...へ？」
「...ん？」
「...あ？」
「...な？」
「...ほ？」
「...お？」


「「「「「「「「ええええええぇぇぇぇぇ？！？！」」」」」」」」


控え室に、8人の絶叫が響き渡った。

「どどど、どーすんだよい？！フェリがポケモンに拐われちまった！」
「おおお、おちちゅけブン太、まずはジュンサーさんに殴り込みに...,」
「ジャッカル、お前も落ち着け」
「...あのフーディンは一体...？」
「取り敢えず、ここの関係者に言った方がええじゃろ」
「そうですね。しかし、フェリシアさん大丈夫でしょうか...？」









一方その頃。

「あ、フーディンお帰り」

フェリシアを拐ったフーディンがトレーナーの元へとフェリシアごと戻ってきた。

「ごめんねフェリ、手荒なことしちゃって」
「いや、大丈夫だけどさ、事前に一言言ってよ、多分リッカイの皆びっくりしちゃってるよ今頃」
「うん、本当に申し訳ないと思ってるよ」
「...で、何で私が呼ばれたのか教えてもらえるんですよね？リラ、エニシダさん？」

そう。
フェリシアを拐ったフーディンのトレーナーはリラ、そして連れてくるよう頼んだのはエニシダだったのだ。

「いやぁ～ごめんねフェリちゃん、実は予定していたフロンティアブレーン達が尽く来られなくなってしまって」
「...誰が来る予定だったんですか？」
「コゴミとダツラ、ウコンさんにそれからジンダイ」
「ヒコヒコキャ...」(何か理由が想像つくんだけど...)
「コゴミは修行中らしくって連絡つかず、ダツラは入国審査で引っ掛かり、ウコンさんはぎっくり腰、ジンダイも遺跡調査で連絡つかず」
「そんなんで大丈夫なんですかバトルフロンティア」

思わずツッコミを入れるフェリシア。