第25章 誘拐?!
「流石にリラだけじゃきついし、今から他のブレーン達に来てもらうのも間に合わない。だから、」
「私が呼ばれたんですね」
「そういうこと」
「私、正式なフロンティアブレーンじゃないですけど」
「あ、それは大丈夫。既にフェリシアちゃんのフロンティア名決まってるから」
「はい?!」
「ヒコ?!」(はい?!)
突然のカミングアウトに固まる一人と一匹。
「んな、いつの間に...」
「フェリシアちゃんが何時フロンティアブレーンに就任しても良いようにね、決めておいたんだ」
「ヒコヒコーキャ...」(気が早いよーな...)
「...で、何て言うんですか?」
私のフロンティア名、と続けるフェリシアにエニシダは笑みを深めた。
「君のフロンティア名はね......」
一方その頃。
「居たか?」
「駄目です、こちらには居ませんでした」
「...もうすぐ開会式だ」
「仕方ない、一旦会場に戻ろう」
リッカイレギュラー陣総出でフェリシア探索に乗り出していた。
しかし見つからず、皆意気消沈しているようだ。
「会場の職員にも聞いて回ったのに...」
「...午前の部が終わっても見つからなかった場合、すぐジュンサーさんに連絡しよう」
(頼むフェリシア、無事で居てくれ...)
何だかトラブルだらけのこのイベント、無事に進行出来るのか...?