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蒼い月

第24章 良い報告と悪い報告


「デスサイズ団は元は不良の集りで、当時のボスはアンバーって言う男だったの。でも今はアンバーは只の幹事に収まってるみたいなんだけど...」
「どうしたの?」
「実はそのアンバー、1年前から行方不明になってるの...何処かに隠れているか、それとも組織に消されたのかはわからないけど」

フェリシアはアンバーという男について書かれている書類を手に取った。添付されている顔写真は爽やかな青年。

「その男、ちょっと幼女趣味なとこがあって私達もマークしてたんだけど、もし見かけたら連絡して」
「うぇ、ポケモン強奪に幼女趣味か...」

思わず苦い顔をするフェリシア。
応接間の空気はどよんと重たくなっていた。

「...はい、悪い報告は以上。次に良い報告ね」

そんな空気を変えるようにパンッと手を叩くリラ。

「フェリシアに会わせたい子がいるの」
「会わせたい子?」
「そう...出ておいで!」

ボールを投げるリラ。ボールから出てきたのは...

「ぱにゃ?」

灰色の猫のようなポケモン。

「ニャスパー!もしかしてこの子、」
「うん、前フェリから貰ったタマゴから孵ったの」
「そうなんだ。あ、そうだ!」

フェリシアは立ちあがり、応接間のドアを開けると叫んだ。

「ミシェル!おいで!ミシェル!」

ややあって来たのは、

「ニャーオ?」(フェリ、どーしたの?)

首に水色のリボンを巻いた♀のニャオニクス。

「ミシェル、君の子どもだよ」
「ニャ?」(え?)

ミシェルが部屋の中を覗くと、小さな塊が勢いよくミシェルに飛び付いた。

「ぱにゃ~」
「...ニャオニャオ」

しっかりと抱き締めあい頬擦りをするニャオニクスとニャスパー。とても微笑ましい。

「やっぱり一目でママだってわかるんだね」
「ポケモンって凄いよね」
「ね」

顔を見合わせ笑うフェリシアとリラ。
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