第23章 青春な彼等

「色んな地方旅してきたんでしょ？それにカロスのトレーナーとバトルしてみたかったんだよね」
「ちょ、越前」
「大丈夫だよ桃ちゃん。やろうか、越前君」
「...リョーマでいい」
「はいはい、リョーマ君」

つー訳でまさかの連戦に。

「審判は俺がやるよーん！ポケモンはお互いに一体。どっちかが戦闘不能になったらそこまでね」
「ういっす/えぇ」

審判は菊丸が。

「それじゃ、MyBestPartner、フィアンナ！」
「ミジュマル、Go！」

「タイプ相性なら越前が有利...」
(リョーマ君...)

「そいじゃ、バトル開始！」

桃城と桜乃が見守る中、バトルの幕が上がった。

「先攻は譲るわ」
「どもっす。んじゃミジュマル、シェルブレード！」

お腹のホタチを変化させ、ミジュマルが突っ込んでくる。

「(最初から突っ込んで来たか)フィー、猫騙し！」
「ミジュッ？！」

怯むミジュマル。一瞬の隙だってフェリシアは見逃さない。

「火炎放射！」
「シェルブレードで防げ！」

シェルブレードを盾のようにして火炎放射を防ぐミジュマル。
しかし、

「甘い、フィー、雷パンチ！」
「な？！」

火炎放射を囮に、いつの間にかミジュマルの上を取っていたフィアンナは、右手に雷パンチを発動させる。

「もう一度シェルブレード！」

雷パンチとシェルブレードがぶつかる。
鍔迫り合いが起こる中、先に動いたのはミジュマルだった。

「ミジュマル、水鉄砲！」
「しまった！」

至近距離からの水鉄砲になすすべなく諸に食らうフィアンナ。

「フィー、大丈夫？！」
「ヒコッ！」(大丈夫！)
「ちょっと油断したな...さて、どう反撃するか」

フェリシアが考える間にも、リョーマは追撃の手を緩めない。

「ミジュマル、アクアジェット！」
「(一か八か、『アレ』やってみるか)フィアンナ、ストーンエッジ！取り囲んで！」
「何！？」

ストーンエッジでミジュマルの逃げ道を無くしていくフィアンナ。ストーンエッジはドーム状に形成されていく。出口は上だけだ。

「ミジュマル、上から脱出しろ！」

リョーマも上が開いていることに気付いたらしい。上へと指示を出す。
...それこそ、フェリシアの狙いだった。