• テキストサイズ

蒼い月

第23章 青春な彼等


「よーし、じゃあ一対一な!」

最後のフェリシアの声は聞こえていなかったのか、勝手に決める福士。

「俺のポケモンはコイツだ!行け、オーダイル!」

福士のポケモンはオーダイル。

「MyBestPartner、フィアンナ!」

フェリシアは勿論フィアンナ。

「先手必勝!ハイドロポンプ!」

強力な水圧がフィアンナに襲いかかる。

「フィー、火炎放射!」

炎と水がフィールドの中央で爆発し、辺りは水蒸気で真っ白に染まる。

「く、くそっ、何処だ?!」

水蒸気のせいで何も見えない福士。その動揺はオーダイルにも伝わってしまっている。

「(これ程度で動揺って、実力もたかが知れてるわね)フィー、罠張っといて」
「わ、罠?!」

福士からは何も見えない、なら、フェリシアからも何も見えない筈なのに、フェリシアは指示を出した。

「罠とは何だか知らねぇが、先に勝てば良いだけのことだ!」
「へぇ、この水蒸気が蔓延してる状態でどうするの?」
「ぐっ、オーダイル、じ、地震だ!」
「遅い。フィー、」
「ヒコヒャッコォ!」(そら食らえ!)
「なっ?!」

オーダイルが地震を発動させる前にフィアンナはオーダイルに穴を掘るを決めた。

「な、卑怯だぞ!穴を掘るなんて指示してなかっただろうが!」
「卑怯だと思いたいんだったらどうぞご勝手に」
「なめやがって、オーダイル、馬鹿力だ!」
「ダイッ?!」
「何?!」


ずってーん


何故か突然オーダイルがコケた。
オーダイルの足下には...?

「な、草結びだと?!」

しかも1ヶ所だけでなく、オーダイルの周り一帯に仕掛けられている。

「くそっ、罠ってこういうことかよ!」
「さぁ、どーする?迂闊に動くとまた転ぶわよ」
「波乗り!」
(そー来たか...)

波に乗って近づいてくるオーダイルを見ながら冷静に考えるフェリシア。
しかし、彼女は気づいていなかった。
...福士の取り巻き達がそれぞれポケモンを出していた事に。

「フィー、足場を作れ!」

素早くストーンエッジで足場を作り、高く跳躍するフィアンナ。
しかし、それが格好の的になってしまう。
/ 196ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp