• テキストサイズ

蒼い月

第21章 氷の王国


「...失敗、だと......?」

流石の跡部も、驚きを隠せない様子だった。
絶対零度の失敗は、自分のラプラスがフェリシアのドダイトスよりもレベルが低いということを証明するものだったからだ。
しかし、跡部はすぐに復活する。

「巻き返すぞ!冷凍ビーム!」

ハードプラントの反動で動けない隙を狙っての攻撃。相手は氷が4倍弱点。
誰もが跡部の勝利を確信した。
そして...

「ポプラ!」

冷凍ビームがポプラに直撃し、ドダイトスの氷像を造り上げた。

(これは勝負あり、かいな...)

様子をじっと見つめていた忍足だったが、ポプラが動く様子の無いことをみてとると、コールしようとした。
しかし...

「ポプラ、まだ行ける!?」
「......ド、ドッダアァァァァ!」(......あ、当ったり前だぁぁぁぁ!)


バッキーーーーン!


「何、だと...!?」

跡部だけじゃなく、忍足も慈朗も、ギャラリー全員が驚いた。
氷付けになったポプラが自力で脱出したのだから。

「スッゲェェ~!フェリシアもドダイトスもカッコいいC~!」
「せやからジローはどっちを応援しとるんや」

忍足のツッコミが炸裂。慈朗には効果が無いようだ...

「次はこっちの番よ。ポプラ!」
「ドッダァ!」(おう!)


「私達の絆、光輝け、全力となって!」


フェリシアの持つZリングとポプラの持つZクリスタルが共鳴する。

「まさか...」
「おいおい、まさかこんなところでZ技が観られるとはな...」

忍足はボー然、跡部は苦笑い。
ギャラリーは騒然。

「行くよポプラ!ブルームシャインエクストラ!」
「ドォッダッァァァァ!」

ポプラから放たれた緑色の光がラプラスに直撃。
そして...


ちゅどっかーーーーーん!


お約束の大爆発を起こした。
しかし、実を言うとフェリシアはこれで勝てたなんて思ってない。

(いくらZ技の威力が強くても、相手は氷タイプ...もしかしたら耐えられてるかも...)

今までのバトルでお互い体力はかなり消耗しているが、いくらZ技とは言え、効果が今一つの場合だと耐えられる場合がある。
それはフェリシアの経験だった。
/ 196ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp