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蒼い月

第21章 氷の王国


「うわぁ!また会えたC~!ちょっと来て!」
「え、ちょ、待って!」

男子生徒はフェリシアの手を掴んだまま何処かへ走り出した。
そして男子生徒に引っ張られて辿り着いたのは、巨大なバトルフィールド。

「え~っと、あ、いたいた!あとべぇ~!」

男子生徒の目線の先には金髪の男子生徒と眼鏡をかけた男子生徒が。
男子生徒はフェリシアの手を掴んだまま金髪の男子に突撃した。

(ん...?『跡部』?)

「あーん?どうしたジロー?」
「跡部、この子だよ!前に話したスッゲェ~女の子!」

ジローと呼ばれた男子生徒はさっきまでの寝ぼけが嘘のようなハイテンション。

「なんやジロー、お前リッカイのお姫さん(おひいさん)と知り合いやったんか」

眼鏡の男子は物珍しそうにフェリシアを見ている。

「え?何で私がリッカイ学園だってわかったの?」
「そりゃ、リッカイのジャージ着とったらすぐわかるわ」
「あ、成る程ね」
「...お前が愛宮を潰したフェリシアか」
「?!何で知ってるの!?警察とスクールの人しか知らない筈なのに」
「俺様のインサイトをなめるなよ、あーん?」
「答えになってない...」
「ヒコ...」(何コイツ...)

胡散臭げな目で跡部を見るフェリシアとフィアンナ。

「跡部は跡部財閥の御曹司や。だからお姫さんのことも知っとる」
「そうだったの。ありがとう教えてくれて。えっと...」
「忍足や。忍足侑士。そっちは芥川慈朗」
「よろしくね、忍足君。私はm「ミアレシティのフェリシア、愛称はフェリ、そこのヒコザルはフィアンナ、だろ?」...何で...」

跡部はフェリシアの言うことを先取りした。

「愛宮の事件の際、調べさせてもらった。お前の家族構成や戦績......生い立ち」
「?!」

跡部の言葉に、フェリシアは硬直した。
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