第19章 ドラゴンの猛攻
「ギャアァァァァ?!」(あっちいぃぃぃぃ?!)
尻尾だけ燃えたボーマンダは我を忘れて狂ったように暴れだす。
「ボーマンダ、落ち着け!落ち着くんじゃ!」
「うわぁ...」
「あれ、観てるこっちも熱いぞ...」
弦右衛門の叫びも届かない。
そして、暴れ疲れたボーマンダの動きが鈍くなったのをフェリシアが見逃す訳がない。
「(今だ!)チェックメート、フィアンナ、ダブルチョップ!」
「ヒコォ!」(そりゃ!)
ドカッ、ドゴォ
効果抜群で、しかも威張るのせいで攻撃力が格段に上がったダブルチョップを食らったボーマンダは、火傷の効果も相まって、
ドシャッ
目を回してフィールドに倒れてしまった。
「「「「「「「「......」」」」」」」」
しーん、と静まり返る観客席。
「...弦一郎、」
「っ、ボ、ボーマンダ、戦闘不能!ヒコザルの勝ち!よって勝者、リッカイ学園フェリシア!」
真田のコールが響き渡ると...?
「うおぉぉぉぉ!」
「フェリさんスッゲェ!」
「真田の爺さんに勝つなんて...」
「流石フェリ」
観客席にいたレギュラー陣が一斉に大歓声を上げた。
「ぶわっはっはっはっは!お嬢さん、良いバトルじゃったぞ!...それにボーマンダ、よく頑張ったのぅ」
「弦右衛門さん、バトルしてくださってありがとうございます。フィアンナ、ご苦労様」
「ヒコ、ヒーコッキャ」(フェリもお疲れ様)
「いやはや、参ったのぅ」
笑いながら弦右衛門はフェリシアの方へと歩いてきた。
「のぅ、お嬢さん。これを貰ってくれんかのぅ?」
弦右衛門が差し出したのはドラゴンの形をした...?