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蒼い月

第19章 ドラゴンの猛攻


「これって、ジムバッジ?」
「そうじゃ」
「そんな、頂けません!それに、今回は正式なジム戦ではないですし」
「良いんじゃ。それに本来バッチはバトルの勝敗ではなく、そのトレーナーがバッジを受けとるに相応しい者に渡すものじゃ」
「...ですが、私はまだこの地方でジム巡りをしていません。それに、今回戦ったのはこの地方じゃなくて他の地方でゲットした子達です。私は、このニッポン地方でゲットした子達とジム戦に挑むことにしていますから」
「...そうか。なら、仕方ないのぅ」

がっかりしたような声色だったが、心底弦右衛門は嬉しそうな顔をしていた。

「やはり、あやつが言うとったことは本当じゃったな」
「あの、その『あやつ』って言うのは...」
「あぁ、それはの......内緒じゃ♪」
「...」

茶目っ気たっぷりの(ウインク付き)笑顔の弦右衛門に、フェリシアはただ苦笑いしか出来なかった。

「あやつって、誰のことなのででしょうか?」
「フェリの事だ、おそらくまたとんでもない人物だろうな」
「他の地方の有名人ってことかよい?」
「四天王とか、チャンピオンとかか?」
「充分あり得るのぅ」
「...そういえば、弦右衛門さんが負けたの、久しぶりに見たかも」
「「「「「「確かに」」」」」」

レギュラー陣の声がハモった瞬間だった。


ぐぅるるぅぅぅぅ~


「...ごめん、俺だ」
「お前かよ!」

ブン太のお腹が鳴った。

「ぶわっはっはっはっは!飯にするか!観客席の奴らも来い!」

豪快に笑う弦右衛門。
こうして非公式とは言え、ジムリーダーのポケモン4体を全て降してしまったフェリシアなのでした。
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