第66章 返答は、また後日
思い立ったら、即行動すべきだ。
気づけばそろそろ時間も迫っている。
今日は良い日だ。
悩み事も晴れて、清々しい気分で散歩ができる。
「待て…死柄木……!」
背後から、咳き込みながら。
絞り出すような声が聞こえた。
「オールフォーワンは、何が目的なんだ」
その言葉と内容に。
あぁ、おまえもか、とぼんやり考える。
誰かに引き止められる時はいつだって。
先生や仕事の話ばかりで、つまらない。
呼び止めるくせして。
誰も死柄木自身の事は尋ねてこない。
「………知らないな」
だからこそ、早く。
「それより気をつけとけな。次会う時は殺すと決めた時だろうから」
歩みを進めようと思った。
(信念も理想も…最初からあったよヒーロー殺し)
何も変わらない。
しかし、これからは。
「オールマイトのいない世界を創り、正義とやらがどれだけ脆弱かを暴いてやろう」
今日からそれを
信念と呼ぼう