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風向きが変わったら【ヒロアカ】

第45章 らしい名前をつけましょう




A組指名件数


轟 ◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎4123
爆豪◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎3556
向◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎3076
常闇◻︎◻︎360
飯田◻︎◻︎301
上鳴◻︎◻︎272
八百万◻︎108
切島◻︎68
麗日◻︎20
瀬呂◻︎14





「例年はもっとバラけるんだが、三人に注目が偏った」
「だー白黒ついた!」
「見る目ないよねプロ」
「1位2位逆転してんじゃん。表彰台で拘束された奴とかビビるもんな…」
「ビビってんじゃねーよプロが!!!」
「これを踏まえ…指名の有無関係なく、いわゆる職場体験ってのに行ってもらう。おまえらは一足先に経験してしまったが、プロの活動を実際に体験してより実りある訓練をしようってこった」


担任が説明する、ヒーロー名考案理由をぼんやり聞き流しながら、轟はクラスの中でひとつだけ、ぽつんと空いた空席を眺めていた。


(……さすがに、あのメッセージはキモかったか。ちょっと勝手に盛り上がりすぎた。…もっと、冷静になんねぇと。まさかもっとテンション下げていこうなんて、俺が考えるようになるなんてな)


気を抜くと、不自然に口元が緩んで、だらしない顔つきになってしまいそうになる。
真顔で話を聞こうと努力しているのに、今日に限って顔が思うように締まってくれない。


(いつもは全然、思うように動かねぇのになんでだ)


頼む、俺の表情筋。
ボソリと何かを呟いた轟に、八百万が「えっ?なんですか轟さん?」と声をあげた。


「…いや、なんでもねぇ」
「何か仰っていませんでした?」
「大丈夫だ、おまえに対してじゃない」
「そこ、やる気わかねぇなら廊下で勝手に喋ってろ」
「あっ!すみません!」


目ざとく私語を諌める相澤に対し、即座に謝った八百万。
しかし轟は至極真顔で言葉を返す。


「先生」
「何だ」
「俺、盛り上がってます」
「なら真面目に聞け」
「いや本当に?本当に盛り上がってんのか轟、真顔だぜ!?」
「あぁ、本当だ峰田」


(…なんで、個性で弾き飛ばさなかったんだ)


向を抱きしめた時。
彼女の髪から香ったシャンプーの匂いが、まだ轟の鼻先に残っている気がした。
少しだけ口元が緩んでいる轟を見て、緑谷と峰田が顔を見合わせた。

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