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風向きが変わったら【ヒロアカ】

第17章 良いとこ見せたいお年頃




「一位の奴圧倒的じゃんか」
「個性の強さもあるが、それ以上に素の身体能力と判断力がズバ抜けてる」
「そりゃそうだろ、あの子フレイムヒーロー「エンデヴァー」の息子さんだよ」
「ああー…道理で!オールマイトに次ぐトップ2の血か」
「早くもサイドキック争奪戦だなー!!」


個性の使用あり。
妨害攻撃なんでもあり。
そんな自由過ぎるまでに自由な障害物競争に、観客は大賑わいだ。
会場の熱気と白熱するレースを見て、拡声器越しのプレゼント・マイクの解説も徐々にテンションが上がっていくのが会場へと伝わってくる。


<<先頭が一足抜けて下はダンゴ状態!上位何名が通過するかは公表してねえから安心せずにつき進め!!>>


そして早くも最終関門。


<<一面地雷原!!怒りのアフガンだ!!地雷の位置はよく見りゃわかる仕様になってんぞ!!>>


「ちなみに地雷!!威力は大したことねえが音と見た目は派手だから失禁必至だぜ!!」
「人によるだろ」


ハイテンションで解説を続けるマイクに、無理矢理解説席に連れてこられた相澤がツッコミをいれる。
おぉっとぉ!?
と相澤の言葉をスルーしたマイクが、前のめりになって、レースの展開に釘付けになった。


「はっはぁ俺はーーー」


関係ねーー!!
と背後から聞こえてきた声に、轟が振り返る。
両手で起こした爆風で宙を飛びながら、爆豪が暫定一位の轟を追い抜いた。


「てめェ宣戦布告する相手を、間違えてんじゃねえよ!!!」


飛び去っていこうとした爆豪の腕を、轟が引っ張って妨害した。
バランスを崩した爆豪が足下に視線をやりながら着地し、押し退け合うように、2人が並んで走り続ける。


<<ここで先頭がかわったーーー!喜べマスメディア、おまえら好みの展開だああ!!!ああっとそして、背後からもう1人!!ありゃ誰だ、ものすごいスピードで飛び抜けてくるあいつはーーー>>


向だああああ!!!
確実に歓喜の感情を滲ませながら、マイクがシャウトする。
後方を走っていた向が終盤で個性を使い、生徒たちの間を一直線に飛んでいく。


(Z3695…2754…1650…439…!)


あと、少し。
轟と爆豪を追い越そうと、向がスピードを上げた時。
ノリに乗ったマイクの声が聞こえてきた。



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