第8章 目覚
これまでに感じた事のない威圧感を発していた。空気が重く、汗が背中を冷たく走る。
珊瑚
「は……はい。さ、さっき で、電話があって……今から病院に行こうと……」
紫黒はチッと舌打ちをし、全員に指示を出した。
紫黒
「今すぐ店を閉めろっっ!!全員店から出るなよ!!あと、誰が来ても店には入れるんじゃねー!!!」
皆が急な命令に困惑する。
琥珀
「な、何でさ?!閉めるにはまだ早いよ!」
紫黒
「説明は後だ!とにかく急げ!!」
珊瑚
「……あ、でも 私は病院に行きたい……」
紫黒は珊瑚の正面に来て、両肩を掴んだ。
紫黒
「特にお前は外に出るな!弟なら俺が探してきてやる!!」
珊瑚
「え?でも、いくら弟の事調べたとしても……顔までは知らないですよね……?」
キィーと店のドアが開く音がした。